昔ながらの商店街の横道に、古代小麦で作った味わい深いマフィンがいただける小さなカフェがあります。English article can be found here.

Veganヴィーガン
Typeカフェ(お一人様OK・イートイン・テイクアウト)
Pricingマフィン(400円~)、サンドイッチ(500円)、ベジプレート(850円)など
Organic自然栽培
Eco-friendly★★★★☆  
Favorite★★★★☆  4種類の古代小麦をオリジナル配合して使った美味しいヴィーガンマフィンが味わえる貴重なお店。営業日も限られていて、のんびりしたおうちのような時間が流れる空間です。


昔ながらの商店街にあるヴィーガンマフィン屋さん

地下鉄丸ノ内線の新中野、昔ながらの商店街から横道に入ると、静かな住宅街が広がっています。その中に溶け込みながら佇むのが、卵・乳製品・白砂糖不使用のヴィーガンマフィン屋さん、NY Muffin。

店内は、カウンター席と奥の和室がカフェスペースになっていて、カウンターや内装など、店内は、ほぼオーナーさんのDIYによって作り上げられた空間。アットホームな温かい雰囲気のお店です。ちなみに、NYはニューヨークではなく、商店街の名前、鍋屋横丁(Nabeya Yokocho)のイニシャルからきているそうで地元愛が感じられます。

火曜日、水曜日、土曜日のみ営業、お昼の12時開店で売切れ次第終了と、なかなかマイペースです。この日は午後3時ごろにお伺いしましたが、レモンパピーシードマフィン以外は売切れてしまったとのことで、ちょうど追加でマフィンを焼いていらっしゃるところでした。

古代小麦の味わい深いマフィン

私たちが普段口にするパンやパスタ、お菓子などは、生産性の向上を目的とした品種改良が重ねられてできた小麦が使用されています。古代小麦は、そういった品種改良がされる遥か前から存在する品種で、主にパスタに使用される小麦の元ととなった「エンマー」は40万年前から、現在広く使用されている小麦の原型である「アインコーン」は500万年~700万年前から存在すると言われています。

古代小麦は、固い殻で実が覆われているため、脱穀が厄介であるのと、背が低く倒れにくく改良された現在の小麦に比べて背が高く倒れやすいため、収穫量が低く、栽培する農家さんが全くいない品種もあったそうです。それが近年の食意識の高まりによって、キノアや雑穀などと同じく、スーパーフードとして古代小麦も注目されるようになりました。

↑種の品種改良について

古代小麦は、通常の小麦と比べてそれぞれ異なる特徴的な味わいがあり、たんぱく質やミネラルが豊富で栄養価が高いとされています。また、固い殻で実が覆われていることから虫の害を受けることが少なく、自然栽培でも育ちやすいのが特徴です。

また、加工がしやすいように品種改良された現代の小麦に比べて、古代小麦はグルテンの量が少なく、アレルギーを起こしにくいとも言われています。

NY Muffinさんのマフィンは、そんな古代小麦の中から、スペルト、アインコーン、カムット、エンマーの4種類をそれぞれのマフィンで配合を変えて使っていらっしゃいます。レモンとパピーシードのマフィンは、スペルトとアインコーン使用で、ふわっとした食感。爽やかなレモンの香りに、パピーシードの組み合わせは正に王道ですが、生地が本当に美味しい!甘さ控えめで、古代小麦をしっかりと味わえます。

少し経つと、お店中にいい香りが…バナナマフィンが焼き上がったとのことで、焼きたてをいただきました。バナナマフィンは、スペルト、アインコーン、カムットの3種類が使われていて、レモンマフィンよりも、もちっと、しっとりした食感で、また美味しい!トッピングのクッキー生地以外は、甘味料を全く加えておらず、バナナの自然の甘みだけで体が喜ぶマフィンに仕上がっています。

NY Muffinさんでは、プレーンマフィンを含む定番マフィンの他に、この日は売切れでしたが、桜の塩漬けを使ったマフィンなどの季節マフィンがあり、これからは、よもぎを使ったマフィンが登場するそうです。楽しみですね!

中野区のNYに、体に優しい味わい深いマフィンを食べに出かけてみませんか?

NY Muffin
東京都中野区本町4-29-3
火曜日、水曜日、土曜日のみオープン